駐車場幅ってどれくらい必要?気になる設計方法を解説
2021.12.10更新
車を持っている人なら、自宅には必ず駐車場が必要になるもの。
自分が理想とする駐車場は、どういうものが良いなど、ある程度想像はできていますでしょうか?
今回は、駐車場幅はどれくらい必要なのかや、設計方法などを紹介していきます。
駐車幅を知るには車の大きさを知っておこう
理想の駐車スペースを作り出すには、まず自分が所有している車の大きさを知る必要があります。
新築・中古問わず、マイホームを購入する上で必ず目を通す住宅の図面。
大まかに「駐車場」と書かれてはいるものの、その広さは実際に見るまでは分かりません。
自分が所有している車の大きさ次第では、駐車が不可能だったり出入りが困難になる可能性も考えられます。
まずは自分が所有している車がどのサイズなのか、一度確認しておきましょう。
ぴったりの駐車場幅の決め方
車の大きさだけで駐車スペースの範囲を決めてしまうと、後々乗り降りが大変です。
車の種類にもよりますが、ドアの開閉や人が通るためのゆとりスペースがないと非常に使いにくい駐車場に仕上がってしまいます。
ちなみに、普通乗用車1台分の駐車スペースは国土交通省いわく幅が2.5mで長さは6.0mとのこと。
普通乗用車の大きさは幅約1.7mの長さ4.7mですから、ざっと幅0.8mの長さ1.3m程度のゆとりがあります。
あくまでも目安ではあるものの、自分が所有している車のサイズに加えて、ゆとりスペースの広さを足すことで最適な駐車場が作り出せるというわけです。
自分が所有している車周りにはどれだけのゆとりスペースが必要なのか?
国土交通省が提示している車周りに必要なゆとりスペースは、以下の通りです。
対象車両 | 幅 | 長さ |
軽自動車 | 2.0m | 3.6m |
小型乗用車 | 2.3m | 5.0m |
普通乗用車 | 2.5m | 6.0m |
・車を駐車しておくスペース
・人が通るスペース
・車を出し入れするためのスペース
上記3つのポイントが込みで、このゆとり設計となっています。
あくまでも目安ですから、その時のケースに応じてゆとりあるスペースを作ることが最適です。
駐車幅の車種による違いを解説
自分が所有している車がどのサイズなのか、目安ではありますが以下の表で確認しておきましょう。
クラス | 全幅 | 全長 | 全高 |
軽自動車 | 1,480mm | 3,400mm | 1,750mm |
小型車 | 1,700mm | 4,100mm | 1,500mm |
中型車 | 1,700mm | 4,700mm | 1,500mm |
ワンボックスカー | 1,700mm | 4,800mm | 2,000mm |
大型車 | 1,850mm | 5,000mm | 1,500mm |
車種によって駐車幅は異なるものですから、ドアやトランク部分の大きさのことも考えるとそれなりに広いスペースが必要になります。
近年では跳ね上げ式のトランクが増加傾向にありますから、その場合だと後方に1mほどのスペースがほしいところ。
今後車を買い替える予定があるという人は、大きさにかかわらず幅を3mほど確保しておくと柔軟に対応できます。
複数台、来客車用の駐車場は?
駐車場の利用は、車1台だけとは限りません。
複数台所有している人もいますし、来客が多い家だと来客専用の駐車場を設けたいところではあります。
では、来客車用を含む複数台の駐車場を作るにはどうしたらいいのでしょうか。
純粋に複数台駐車できるスペースを作るには、車と車の間に人が通るためのスペースを設けましょう。
幅は最低でも60cmほどあれば十分で、あとは駐車したい車の幅を追加したスペースを設ければ良いだけです。
1つの例として、車2台分のスペース計算を以下に記しておきます。
スペース箇所 | 幅 |
人が通るスペース | 60cm×3箇所 |
車体の幅(自家用車) | 148cm |
車体の幅(来客車) | 170cm |
合計 | 498cm |
ドアの開閉に余裕を持たせたいのなら、人が通るスペースを90cmほど設けると余裕が出ます。
来客が3人4人と多い場合はどんな駐車場が良いの?
純粋に駐車場自体を広く設けても良いですし、自家用車をやや後ろ側に寄せて臨時のスペースを作ることも可能です。
その場合、車後方側にやや50cmほど余裕を持っておく必要があります。
そうすることで、車1台分の臨時駐車場の確保が可能です。
ですがあらかじめ駐車場を設計するにあたって、ある程度駐車できる台数に限りがあります。
土地スペースの関係上、最大何台まで駐車できるかというのを決めておくことをおすすめします。
駐車幅を決める際の注意点
駐車場を作る人の中には、いくつか制約を抱えている人も少なくありません。
・直角または並列で駐車に制約がある場合
・前面道路の幅が狭いという制約がある場合
今回は、上記2つのポイントに分けて紹介していきます。
直角または並列で駐車に制約がある場合
一般的によく見る駐車方法で、その名の通り道路に対して直角に駐車することです。
この制約を持っている人は、最低でも駐車前の道路幅が4m以上あり、なおかつ駐車場の左右スペースは合計で90cm以上の余裕を持ちましょう。
一方で『並列駐車』は「幅寄せ式」と呼ばれており、直角駐車に比べて駐車前の道路が狭くても設計自体は可能です。
ですが、駐車スペースが車の長さ以上に必要なのが大きなデメリット。
車の全長が長ければ長いほど、奥行きはあまり必要ありませんが駐車スペースは車の倍以上の幅が理想です。
駐車前の道路幅が狭い場合
駐車場のスペースが問題なのではなく、前面道路の幅が狭いという制約がある場合は、出入りする際にカーブを描きながら車を動かします。
ですが前面道路の幅によって車の動かし方に差があるため、駐車場の間口を決める際は車の回転半径を考えなければなりません。
・前面道路の幅は何mあるのか
・車の大きさはどのくらいかなど
近年では前面道路の幅は6mのところが多い傾向にありますが、ひと昔前から変わらない道路だと4m以下のところもあります。
まとめ
駐車場は、事前に停める車のサイズはもちろん停め方によってゆとりスペースなどが変動します。
・適切なスペースを確保
・車の出し入れの時に、安全を確保しておく
駐車場を設ける上でとても大切なことですので、設計時の参考にしてみてくださいね。
★こちらも参考にしてみてください→https://www.shonan-woodgarden.jp/blog/reform/1185/