外からの防音対策~騒音が気になる方に原因と対処法を紹介~
2021.10.29更新
外からの防音対策を紹介します。
暮らしの中で騒音被害というものは、どこにでも起こるものです。
・電車が通過する音
・車など交通量の増加
・近隣住民からの騒音など
外からの騒音が気になる方に、原因と対処法を紹介していきます。
外からの防音対策が気になる-騒音の種類を解説-
生活していれば、大小問わず騒音というものは起こるもの。
音というのは身の回りから発せられるものであり、生活の中で無音を築き上げるのは不可能です。
特に、都心部に住んでいたり、住宅が密集している団地などに住んでいたりする人にとってはかなり身近な問題。
騒音には大きく分けて2つに分類されます。
騒音の種類 | 特徴 |
空気音 | 人の話し声や室外から発せられた、いわば空気を介して周囲に広がる音 |
固体音 | 電車や車などが通った際の振動が、壁や床などを介して発生する音 |
普段耳にしているのは空気音ですが、住んでいる地域によっては固体音に悩まされる人も少なくありません。
空気音を軽減するには、ホームセンターやインテリア用品店などに売っている防音グッズで対策するのがおすすめ。
一方で固体音は、市販の防犯グッズでは対策が難しいとされています。
そのため固体音を軽減したい場合は、外からの対策は難しいので室内に遮音材や吸音材など振動を吸収緩和できる素材を使用するのがおすすめです。
これは室内からの騒音を外に漏らさないようにするための防音対策ですので、外部からの固体騒音を軽減するには建物自体に工夫をするしかありません。
外からの防音対策が必要になる3つの原因
外からの騒音にはさまざまな原因が存在していますが、その中でも特に防音対策が必要となるのは以下の3つ。
1.電車や車などが通った際の音
2.人の話し声やペットの鳴き声
3.近隣住民からの騒音
騒音=音の通り道になるので、外からの騒音をできる限り聞こえないようにしたい場合は音を遮るために対策をする必要があります。
外からの騒音に対して対策が必要とされる原因を知っておくと、対処がしやすいですのでそれぞれ確認していきましょう。
原因1.電車や車などが通った際の音
駅周辺や線路近くに住んでいる人が特に陥りやすい原因の1つに、電車や車などが通った際の騒音被害が挙げられます。
特に、夜間は昼間に比べて騒がしいと感じやすい時間帯であるため、車やバイクが通っただけでもエンジン音のせいでなかなか寝付けないという人も少なくありません。
車やバイクなどの騒音は空気音に該当するので、ちょっとした工夫次第でいつでも簡単に対策が可能です。
ですが電車の場合は固体音となるため、線路を走る際に発せられる振動が建物を通じて騒音に変わるため対策が難しい傾向にあります。
万が一電車からの騒音被害に悩みを抱えている場合、お金がかかりますが対策が不可能な訳ではありません。
後ほどて詳しく紹介していきます。
原因2.人の話し声やペットの鳴き声
意外と外からの声や音というのは室内に響きやすい傾向にあるので、どうしても人の話し声やペットの鳴き声は人によってうるさいと感じてしまうもの。
高い音であればあるほど騒音になりやすいので、女性の話し声や笑い声に加えてペットの鳴き声がストレスになるのです。
ですが人の話し声やペットの鳴き声は空気音に該当するので、簡単に対策が可能です。
全く聞こえなくするのは難しいですが、気にならないと感じるくらいまで緩和させることは不可能ではありません。
現段階で外から人の話し声やペットの鳴き声などでストレスを抱えている人は、すぐに対策をしましょう。
対処方法は後ほど詳しく紹介していきますが、ホームセンターやインテリア用品店などに売っている防音グッズで対策するのがおすすめです。
原因3.近隣住民からの騒音
近隣住民の生活音が気になるという人も少なくありません。
実際に壁が薄いアパートなどに住んでいる人は、テレビや小さな音で音楽を聴いているだけでも隣に聞こえてしまう場合があります。
この場合は、車や人の話し声などと同じ空気音ですので簡単に対象が可能です。
ただし、場合によっては窓側から入ってくる騒音によって対処法が異なる可能があります。
その場合は窓の改修を行うのですが、賃貸物件だと難しい可能性があるので壁側の防音対策をする必要があります。
こちらに関してもしっかりとした対処法があるので、後ほど詳しく紹介していきます。
外からの防音対策が必要な際の対処法5選
外からの騒音被害を軽減したい場合は、いくつかの対処法が存在します。
対処法は原因によって異なりますが、以下5つが主な方法となります。
1.壁への防音
2.天井への防音
3.窓への防音
4.家具の配置変更
5.屋外にフェンスの設置
それぞれ確認していきましょう。
対処法1.壁への防音
元々建物の壁は、プライバシーを守るだけでなく騒音に強い箇所として存在しているもの。
ですがエアコンの配管を通すための穴や、その他壁に隙間がある場合はそこから騒音の原因となる外からの音が入ってきます。
ならば外からの騒音を軽減するためには、その隙間を塞げばいいだけのこと。
車が通った音や人の話し声などの空気音なら、ホームセンターやインテリア用品店などに売っている隙間テープや防音テープ(シート)といった防音グッズで対処するのがおすすめです。
・車や人の話し声
・ペットの鳴き声
・近隣住民からの騒音
特に上記3つのどれかに該当する人は、壁への防音対策をしましょう。
ちょっとした隙間を埋めたい場合は、隙間テープや防音テープを。
壁全体に防音対策をしたい場合は、防音シートの使用が最適です。
一般的によく使われているのは防音シートで、賃貸や戸建てに限らず貼って剥がせるタイプが人気とのこと。
壁をムダに傷つける心配がありませんし、汚れたらすぐに取り換えられる利便性が指示されています。
防音シートはデザインもさまざまで、元のインテリアを邪魔しないようナチュラルなものからレンガ調やチェック柄など空間に花を添える役割まで豊富なラインナップです。
対処法2.天井への防音
なかなか天井にまで防音対策をしている人は少ないものですが、自分よりも上の階に住んでいる人からの騒音を感じるようであれば対策はしておいた方が良いでしょう。
天井から発せられる騒音は、主に以下の2つ。
・スリッパなどを履いて床を歩いた時に発生する高音
・ドスンと重い荷物を置いた時や、体重をかけて歩いた時などに発生する重低音
前者で挙げた高音の場合は壁への対処法と同じで、防音シートを貼るなどで対処は可能です。
ですが振動を伴う重低音の場合は、防音シートだけではほとんど意味がありません。
その場合は天井を二重するなどの対策が必要になります。
別の階だったとしても同じ建物から発せられる騒音なら、吸音材と遮音材の併用で少なくとも話し声やテレビなどの音は防げます。
対処法3.窓への防音
多くの騒音被害は窓から入ってきます。
壁に比べて窓の方が薄く、そもそも通常のガラスに防音効果は持ち合わせていません。
なので窓への騒音対策をする場合、フィルムやシートなどで窓の防音性を高める必要があります。
コスパ良く防音対策をしたい場合は以下の4つがおすすめ。
※価格はあくまで参考です。
防音アイテム名 | 価格 | 特徴 |
防音テープ | 100円~ | 100均などで手軽に入手可能な防音アイテムで、騒音だけでなく隙間風や小さな虫が入って来るのを防いでくれます。 |
防音フィルム(シート) | 550円~ | 窓に直接貼るタイプもあり、採光性を保ちつつ防音してくれる優れもの。
人の話し声やペットの鳴き声を軽減したい人向け。 |
遮音カーテン | 1,700円~ | 遮光だけではなく、近年では断熱と併用して遮音カーテンとして販売しているものが増えて来ました。
生地に厚みがあるので、中高音域レベルなら防音対策として機能します。 電車や車への防音対策にはやや不向きなのがデメリット。 |
防音ボード | 1,200円~ | 窓に雨戸のような壁を作るため、重低音の騒音にも効果が期待できるアイテム。
必要に応じて取り外しが可能。 ただし、上記3つに比べて採光性や透過性がなくなるのがデメリット。 |
多少価格は高くなるものの、より防音性に優れた防音対策をしたい場合は以下2つがおすすめです。
防音アイテム名 | 価格 | 特徴 |
二重サッシ | 19,800円~ | 既存の窓の内側に取り付けて防音効果を向上。
窓を二重にすることで、空気の通り道をなくして音を遮ります。 冬場は防音だけでなく、結露防止にも効果が期待されています。 |
防音ガラス | 30,000円~ | 防音専用の特殊フィルムで2枚のガラスを貼り合わせて厚みを出して遮音性能を高めたガラス。
単体でも十分な効果が発揮されますが、二重サッシと併用するとより高い防音効果が期待できます。 |
対処法4.家具の配置変更
家具の位置を変更することで、多少騒音を緩和させることは可能です。
前提として電車などが通過するような騒音を、閑静な住宅街や図書館レベルの静かさまで軽減させることは不可能ですが、音が室内に響きにくくなる効果が期待できます。
特に本棚やタンスといった、大型家具を壁際に配置することでより防音効果が高まります。
面積が大きいよりも、収納物を多くするなど質量があった方が騒音の軽減が可能です。
対処法5.屋外にフェンスの設置
よく高速道路周辺の住宅付近に、防音壁や防音パネルなどが使われているのを見かけたことがある人も多いはずです。
パネルではなく、壁や樹木を配置しているところも度々目にします。
基本的に道路に面した箇所に設置されているところが多く、設置の有無で音が半分くらいに感じるという検証結果が出ている程です。
100%騒音を防ぐのは不可能ですが、緩和させるくらいなら効果が期待できます。
外から防音対策する注意点
さまざまな対処法を紹介してきましたが、実現するためには注意すべき点がいくつか浮上してきます。
1.重低音の騒音を軽減するにはコストがそれなりにかかる
2.完全な騒音対策はリフォームする必要アリ
3.フェンスの設置は近隣に配慮する
それぞれ確認していきましょう。
注意点1.重低音の騒音を軽減するにはコストがそれなりにかかる
中高音の騒音は100均の防音テープから対策が可能ですが、重低音にもなると振動が関係してくるので気にならないレベルまで緩和するとなるとそれなりにコストがかかります。
近年では取り外しが可能な防音グッズがたくさん存在しているので、必要に応じて設置するなど臨機応変な対応が可能です。
数百円~数万円と価格はピンキリなので、予算に合わせたグッズ選びをしましょう。
注意点2.完全な騒音対策はリフォームする必要アリ
防音テープや防音マットは、あくまでも気休め程度にしかなりません。
完全な騒音対策をしたい場合は、リフォームをする必要があります。
建物の構造的に大掛かりな工事になる可能性もありますが、平均半日~1日くらいで完了します。
予算的に大掛かりな工事ができないという人は、防音ガラスに変更するなどして予算内で断熱効果も期待できる方法も検討してみてください。
窓への防音対策は、壁や天井への対策をするよりコストを抑えることが可能です。
注意点3.フェンスの設置は近隣に配慮する
一戸建てに多いフェンスの設置ですが、設置する際は近隣に配慮する必要があります。
音が気になるからといってむやみにフェンスを配置してしまうと、隣人にとって日射しや通風を遮る可能性があります。
近隣の許可を得る必要もあるので、無断で設置してしまうとトラブルになる可能性も視野に入れて検討しましょう。
フェンスのおかげで人がいるかどうかの確認がしにくいというメリットもありますが、万が一内側へ侵入されれば外部からは見えない死角となります。
遮音性だけを重視せず、防犯性のことも考えるとバランスのいい適切な高さにする必要があります。
まとめ
騒音が入ってくるのは主に窓ですので、窓を重点的に対策することをおすすめします。
まずは100均などで防音テープを購入して使用してみましょう。
改善の見込みを感じないようであれば、二重サッシや防音ガラスを取り付けるなどして対策をするのも1つの手です。
それでもダメなら、防音工事を検討の上ぜひサンキホームにご相談ください。
★こちらも参考にしてみてください→ https://www.shonan-woodgarden.jp/blog/reform/510/