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エクステリア・リフォームコラム

リフォームローンの審査はどういう流れ?審査の基準や通るためのポイント、金融機関ごとの特徴をまとめました

2021.09.17更新

住宅ローンと同じく、リフォームローンを利用するときも金融機関による審査があります。

この審査について、住宅ローンよりも厳しくなく担保も不要なため「リフォームローンは借りやすい」という話を聞かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

実際に、審査ではどのような点をチェックされるのかを含め、審査基準や通りやすくするためのポイントや、もし審査に通らなかったときの対処法など、リフォームローンの審査について紹介します。

 

 

リフォームローンの審査の流れ

 

リフォームローンの審査は、住宅ローンと同じく「仮審査」と「本審査」に分かれるのが一般的です。ただ、住宅ローンよりも提出書類が少ないなど流れが簡易的であることから、申し込みから契約までWebサイト上で完結できる金融機関も増えています。

 

ここでは、金融機関のWebサイトから申し込むときの流れを紹介しましょう。

 

仮審査(事前審査)

 

仮審査は、申込者の本人情報や勤務先の情報などを確認する審査です。審査結果は、早いところでは即日、遅くても1週間以内に通達されます。

 

入力内容は金融機関によっても異なりますが、一般的には以下の内容が多いです。

 

・申込者の氏名や年齢、住所、連絡先

・勤務先の名称(企業名)、住所、連絡先

・口座情報(申し込む金融機関に口座を開設している場合は、支店、口座番号などを入力)

 

本審査

 

仮審査に通ったら、次は本審査です。提出された書類をもとに審査が進められますので、金融機関が指定する書類を用意して送付しましょう。

 

審査結果は3営業日前後でわかります。必要書類は金融機関によって異なりますが、以下を求めるところが一般的です。

 

・施工業者名や工事内容が記載された資料(リフォームの見積書など)

・収入証明書(源泉徴収票、確定申告書など)

・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)

 

契約手続き

 

本審査に通れば、リフォームローンの契約手続きになります。これも、Webと郵送で契約できる金融機関もありますし、窓口に来店して契約するところもあります。

 

なお、借り入れする金融機関の口座を持っていない場合は、窓口で口座開設の手続きが必要です。

 

 

リフォームローンの審査基準

 

リフォームローンの審査に通るには、金融機関の定める審査基準をクリアすることが前提となります。多くの金融機関では、公平な審査を実施するためにスコアリングシステムを導入し、提出書類などをもとに審査しています。

 

気になる審査基準ですが、金融機関によって異なりますし、一般には公表されていません。ただし、多くの金融機関がチェックするポイントはいくつかあります。それがわかる資料が、国道交通省が実施する「民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」です。この報告書のなかに、リフォームローンを含む住宅ローンの審査基準に関するアンケートがあります。

 

まずは、アンケートの結果を紹介しましょう。

 

融資をする際に考慮する項目(一部抜粋)

 

・完済時年齢    99.1%

・健康状態      98.2%

・担保評価      98.2%

・借入時年齢    97.8%

・年収          95.7%

・勤続年数      95.3%

・連帯保証      95.1%

・返済負担率    92.1%

・雇用形態      76.1%

・他の債務状況  64.2%

 

参照:国土交通省「令和2年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」

https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001394336.pdf

 

 

リフォームローンの審査のポイントは?

上記報告書の結果から、審査に通るためのポイントを見ていきましょう。

 

「年齢」は最重要項目

 

ほとんどの金融機関でチェックしているのが、申込者の年齢です。借入時の年齢よりも完済時の年齢の方が重視される傾向がありますから、多額のリフォームローンを希望される方は返済計画をしっかり立てる必要があります。

 

「健康状態」も重要ポイント

 

年齢に次いで高い割合を示しているのが、健康状態です。リフォームローンにも団体信用生命保険があり、金融機関によっては一定の融資額を超える場合や契約条件の一つとして、加入を義務付けているところもあります。持病のある方や療養中の方などは、ローンを利用できないこともありますから注意が必要です。

 

「収入」は安定性を重視

 

年収や勤続年数も、審査のポイントとして上位に挙げられます。この場合の年収は、高ければ良いというものではなく、安定した収入を得ていることがポイントです。

 

金融機関の立場から見れば、貸したお金を滞りなく返済してくれる人にリフォームローンを利用して欲しいと考えています。収入の不安定な方は、一時的に高収入であっても返済が滞るかもしれないと考え、審査に落ちる可能性があるのです。

 

逆に、収入が少なくても勤続年数が長いなど安定収入が見込めれば、審査に通りやすいといえます。「勤続年数は3年以上」といった条件があるのは、安定性を重視するためです。

 

「返済負担率」は住宅ローンより低めに設定する

 

収入について、もう一つ重要なポイントが返済負担率です。返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合のこと。年収500万円の人が年間150万円を返済する場合、返済負担率は30%(150万円÷500万円)になります。

 

住宅ローンの場合、担保となる家があるため返済負担率を高く設定している金融機関が多く、返済負担率が30~40%でも利用できるところがあります。しかし、リフォームローンは無担保ローンが多いため、返済負担率は20~30%くらいで見積もっておいた方が安心でしょう。

 

「他の債務」はできるだけ減らす

 

「他の債務状況」とは、自動車ローンや教育ローンなど、いま利用しているローンの借入状況のことです。返済負担率を計算する際には、リフォームローンだけでなく、借入しているすべてのローン残高を含みますから、借金の多い方は希望する融資額では審査に通らないこともあります。できるだけ減らしてから申し込むようにしましょう。

 

また、金融機関では信用情報機関を通じて過去の返済履歴を調べることがあります。返済が遅れたり滞ったりした方は、滞納リスクが高いとみなされ審査に落ちる可能性があります。

 

 

金融機関ごとのリフォームローンの特徴

 

リフォームローンを提供している金融機関は、銀行だけではありません。フラット35を提供する住宅金融支援機構や、クレジットカード会社などでも商品を展開しています。

 

それぞれのリフォームローンには特徴がありますから、借入先を検討する際にはぜひ参考にしてください。

 

銀行系のリフォームローンの特徴

 

銀行が提供するリフォームローンは、融資額が多く、返済期間も長く設定できることが大きな特徴です。融資額の多いところでは1億円まで可能。返済期間も最長35年など、住宅ローンと同じように使えるリフォームローンもあります。このため、全面リフォームなど、大掛かりな工事を計画されている方に向いているでしょう。

 

その一方で、審査が厳しい傾向があり、場合によっては担保が必要になることもあります。

 

住宅金融支援機構のリフォームローンの特徴

 

住宅金融支援機構の「リフォーム融資」は、金利が低く高齢者でも利用しやすいローン商品です。60歳以上の方には高齢者返済特例制度を設けており、これを利用すると返済は金利分だけでOK。元金は、申込者や連帯保証人が亡くなった後に相続人が支払うといった契約内容です。

 

なお、リフォーム内容はバリアフリー工事や耐震補強工事などの制限があります。

 

クレジット会社系のリフォームローンの特徴

 

キッチンやユニットバスの交換など、比較的に安価なリフォームを行う場合は、クレジット会社のリフォームローンも検討したいところです。銀行と比べれば審査も厳しくなく手続きも簡素化されており、すぐに借りられるのが特徴です。融資限度額が300万円程度のローンが多いので、簡易的なリフォームに向いているでしょう。

 

ただし、金利が高いのが注意点。銀行よりも数%高く設定されていますから、利息支払額が多くなる可能性があります。

 

財形貯蓄の財形融資の特徴

 

財形融資は、リフォームにも使えます。融資額は財形貯蓄残高を基準に決められ、200万円以下であれば担保も不要です。

 

なお、財形融資の利用は、財形貯蓄制度を採用している企業に勤め、財形貯蓄を利用している会社員に限られます。

 

 

リフォームローンが利用できないときの対処法

 

住宅ローンよりも審査が厳しくないといわれるリフォームローンですが、基準を満たさなければ審査に落ちることもあります。その場合、別の手段での融資を検討しなければなりません。

 

一つの方法として、借入額を抑えるため自己資金を増やすという手があります。借入額を減らせば、返済負担率も引き下げられ審査に通る可能性が出てくるでしょう。

 

また、住宅ローンの残債がある方に限定されますが、「借り換えの際にリフォーム費用を借り入れる」という方法があります。借り換えを検討している金融機関に相談し、新たにリフォーム費用を融資してもらうということです。

 

担保がないと利用できない住宅ローンなら、無担保のリフォームローンより審査に通る可能性は高くなります。さらに、リフォームローンより金利が低いため、返済負担が抑えられるというメリットもあります。住宅ローンの残債がある方は、検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

 

リフォームローンは、住宅ローンよりも審査が厳しくなく、手続きも簡素化され利用しやすい融資です。とはいえ、金融機関が求める基準を満たさなければ審査に落ちることもありますから、「リフォームローンの審査のポイントは?」でお伝えしたポイントをふまえて対策を打つことも大切でしょう。

 

なお、審査基準は金融機関によっても異なります。別の金融機関では審査に通るという話もよく聞かれますから、あきらめずに融資をしてくれるところを探すのも重要なポイントといえます。