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エクステリア・リフォームコラム

天然芝のすすめ~選び方や魅せ方のコツとは

2021.07.30更新

青々と茂る「芝生のある庭」に、憧れている方も少なくないでしょう。特に、天然芝の庭に憧れている方は多くいらっしゃいます。ただ、天然芝といっても複数の種類があり、選び方を間違えると思い描いたイメージとは異なるエクステリアになることもあります。

 

そこで、天然芝を選ぶポイントやエクステリアが映える張り方、天然芝を美しく保つメンテナンスといった観点から、芝生のある暮らしをイメージしてみましょう。

 

 

天然芝のある暮らし

 

芝生のあるエクステリア計画を立てるとき、天然芝か人工芝で迷われる方も多いです。

 

天然芝の特徴は、なんといっても質感が良いこと。人工芝では表現しにくい、ふかふかとした肌触りが特徴で、子どもやペットが転んでもケガをしにくいことがメリットです。

 

天然芝は手入れが大変だといわれますが、しっかり管理をしていれば数十年も生き続けるという点も魅力。人工芝だと踏み跡や汚れが目立ち、長くても10年ほどで貼り替えが必要になるのに対し、天然芝だと一度植えれば張り替える心配がありません。コストの面でも天然芝が有利。一般的には、人工芝の1~2割程度のコストで植えられます。

 

一方、人工芝は一年を通して青く見えるのに対し、天然芝は冬になると枯れてしまうのがデメリット。とはいえ、四季の移ろいを感じるという点で天然芝を選ぶ方もいらっしゃいます。

 

 

天然芝の選び方~「日本芝」と「西洋芝」の特徴

 

一口に天然芝といっても、さまざまな種類があり、大きく「日本芝」と「西洋芝」に分けられます。地域によっては育成に適さない芝生もあるため、選ぶときには注意が必要です。

 

日本芝と西洋芝、それぞれの種類や特徴についてみていきましょう。

 

日本芝の特徴

 

日本芝には、「ノシバ」「コウライシバ」「ヒメコウライシバ」といった種類があります。いずれも日本に自生していますが、もっともよく見かけるのが「ノシバ」で、北海道を除く全国各地で育ちます。コウライシバとヒメコウライシバは、関東より南で生息します。

 

いずれの芝も、高温多湿の日本の気候に適しており、夏の暑さや乾燥に強いこと、肥料が少なくても育つことなどが特徴として挙げられます。踏圧に強いのも、日本芝を選ぶメリットです。

 

西洋芝の特徴

 

西洋芝には、大きく暖地型と寒地型のタイプに分けられます。

 

暖地型には、「バミューダグラス類」「ティフトン類」「ウーピングラブグラス」などの種類があり、高温や乾燥に強いことが特徴です。関東より南に適しています。

 

これに対して寒地型は、文字通り寒さに強いのが特徴。「ベントグラス類」「ブルーグラス類」「フェスク類」といった種類があり、なかには冬でも枯れず青々と茂る品種もあります。関東より北の地域で見られる天然芝です。

 

西洋芝は、種で簡単に増やせることが特徴の一つ。半日陰の環境でも育つ強さも魅力です。逆にいえば、どんどん育つ芝生ですから芝刈りの回数が増えるという一面があります。また、日本芝よりも肥料を多く使うため手入れに時間をかけられない方には適さないかもしれません。

 

 

芝生の「張り方」でエクステリアを演出

 

天然芝の楽しみ方の一つに、「張り方を工夫することで、さまざまな表現が楽しめる」という点があります。張り方にも種類があり、「目地張り」「ベタ張り」「市松張り」「筋張り」などがメジャーなところです。

 

張り方一つでエクステリアの雰囲気を変えられますから、イメージに合ったものを選びましょう。

 

目地張り

 

天然芝の張り方で、もっとも多く見られるのが目地張りです。30cm四方くらいの切り芝を3~4cmくらいの間隔を空けて並べる方法で、この後に紹介するベタ張りと比べて芝生の量は8割程度に抑えられます。

 

間隔を空けても、夏になれば生い茂りますから全面が埋まって見えます。ただし、冬になると芝生が枯れて目地が目立ちます。

 

ベタ張り

 

庭の全面に、隙間を空けず張る方法です。切り芝の間隔を気にせずに張れますから、施工も容易。仕上がりがきれいに見えることも特徴です。目地張りと比べると芝生の量が2~3割多くなりますから、最初のコストが高いのがデメリットです。

 

市松張り

 

切り芝を市松模様に並べる張り方で、芝生の緑と土色とのコントラストが美しく表現できます。芝生の量が少なくベタ張りの半分で済むため、施工時間も抑えられます。

 

ただし、お手入れが意外と手間なのがネック。土の部分には雑草が生えたり、雨水で土が流れてしまったりすることもあります。美しい状態を保つには、それなりの手間が必要です。

 

筋張り

 

長方形の切り芝を、5~10cm隙間を空けて横1列に並べる張り方です。筋状に張ることで土の流出を抑えられるため、傾斜地に張る際に使われます。

 

市松張りと同じく、約5割の芝生で済みますが、全面に芝生が茂るまで時間がかかるのが難点です。

 

 

天然芝を長く楽しむポイント

 

天然芝を長く美しい状態に保つには、普段のお手入れが重要であることは言うまでもありません。とはいえ、どんなお手入れが必要なのか気になる方もいらっしゃるでしょう。

 

長く楽しむために必要な手入れの方法を、いくつか紹介しましょう。

 

水やり

 

水やりの回数は、季節によって異なります。春や秋は3~4日に1回程度が良いといわれますが、夏場は1日に2回あげることもあります。

 

水やりの時間帯は午前中が良いとされ、夏場は朝と夕方にあげるのがポイント。気温が高い日中にあげると芝生が蒸れて、生育が悪くなる場合がありますから、注意しましょう。

 

肥料・目土

 

天然芝がよく育つ時期が、4~9月ごろ。この時期は、月1回を目安に肥料をあげます。また、生育の悪いところには目土をかけて成長を促します。

 

芝刈り

 

芝生の長さが20~25cmくらいになれば、芝刈りが必要です。これより長く伸びてから刈ると芝生が弱ってしまうことがあります。芝刈りは、こまめにやることが大切です。刈った芝生は、きれいに掃除しましょう。

 

エアレーション

 

エアレーションとは、土の通気性と透水性を良くする作業です。土の中の空気が少なくなると芝生が窒息したり、水を吸収しにくくなったりと弱ってしまいます。

 

年に1回、専用の器具で硬くなった土に穴を開けるエアレーションを行うことで、生育の良い環境をつくってあげましょう。古い根を切って根の伸長を促す作用もあるようです。

 

 

まとめ

 

天然芝は、エクステリアを飾る要素の一つです。いつまでも美しい状態に保つためには、自分の住む地域に適した芝生を選ぶとともに、日常のお手入れが大切です。

 

イングリッシュガーデンのように、青々と茂る天然芝を主役にしたエクステリアを、皆さんも叶えてみませんか?