エクステリアの美しさを長持ちさせるお手入れ術
2021.05.07更新
エクステリアを長く美しい状態に保つには、日々のメンテンスが肝心です。その方法は素材によっても変わりますし、日当たりや使い方など使用環境によっても異なります。
今回は、門扉や壁、床材、ウッドデッキなどのお手入れ方法を中心に、美しい状態を長く保つためのコツを紹介します。
門扉・フェンスのお手入れ
門扉やフェンスは、来客が最初に目にする場でもあり住まいの「顔」ともいえるところですから、美しい状態を保ちたい部分の一つでしょう。一方で、車の排気ガスや煤煙、海沿いの地域なら塩害を受けやすい部分でもあります。付着した汚れを放置すると、しつこい汚れやサビの原因にもなりますから、定期的にお手入れすることが大切です。
門扉に使われる素材には、鉄やアルミ、樹脂などが多く、またフェンスだと、鉄やコンクリートブロックなどが主流です。
鉄の場合は、サビ対策が重要。全体の汚れをきれいに拭き取ったら、ワックスでコーティングするのが基本です。サビが付いている箇所は、サンドペーパーでサビを落とし油性塗料でメンテナンスしてあげましょう。
アルミはサビに強いとされますが、汚れを放置しておくと腐食することもあります。基本は水洗いで、年1~2回はお手入れしてあげることが大切です。交通量の多い場所や、塩害を受けやすい場所では、さらに多めに掃除を徹底しましょう。
樹脂製の門扉だと中性洗剤で拭き取って、やわらかい布で乾拭きします。コンクリートブロックなら硬いタワシなどで水洗いするのが基本ですが、汚れがひどいときは中性洗剤でしっかり磨いて落としましょう。
壁材のお手入れ
壁材には、自然石やタイル、レンガなど、さまざまな材質の素材が使われています。ただ、同じ素材でも水を吸水しやすい材質もあれば、経年変化で欠けやすい材質もあるなど、特徴を見極めてお手入れをすることが大切です。たとえば、自然石の中には、シミや欠けが生じやすいものもありますし、鉄分を含んでいる石材だとサビが生じることもあります。
お手入れをする際には、素材を傷付けない硬さのブラシやスポンジを用いて、埃や泥を水で洗い流すのが基本。頑固な汚れには、中世洗剤を薄めた温めの湯で軽くこするか、高圧洗浄で落とすのもおすすめです。また、藻やカビが付着している場合は、専用の洗浄液を使うのも効果的です。
白華現象が起きている場合は?
モルタルやコンクリートのタイルの内側に水が浸入すると、表面に白い綿状の物質が現れることがあります。これを「白華現象」といいます。白い物質の正体は、もともと素材のなかに含まれていたカルシウム成分など。害はありませんが、見栄えが悪いときはナイロンブラシなどを使って水で軽くこすれば落とせます。汚れがひどいときは、塩素系洗剤を使って洗いましょう。
クラックが起きている場合は?
寒暖の差などによってコンクリートが収縮すると、ひび割れした状態が見られることがあります。これを「クラック(ヘアクラック)」といいます。
構造的な問題ではないので、簡単な補修により対処できます。モルタル壁の場合、小さなクラックには防水スプレーで対処。大きなものには、市販のコーキング剤を埋めてヘラなどで平らにのばすことで元の状態に戻せます。
床材のお手入れ
玄関まわりなどの床材には、ほこりや泥汚れ、塗料などさまざまな汚れが付着しやすい場所です。それぞれの汚れに適した方法で、お手入れする必要があります。
日常的に埃を除去するだけの掃除なら、ほうきで掃くだけでも大丈夫。泥汚れの場合は、水で洗い流しましょう。しつこい汚れには、デッキブラシでこすって落とします。
油汚れの場合は、中性洗剤や液体クレンザーを用いてブラシでしっかりこすると落とせますが、塗料による汚れは完全に除去するのが難しいです。ヤスリなどで削り落とすのも一手ですが、床材を傷つけないよう注意が必要です。
なお、洗浄後の汚れた水も洗い流すこともお忘れなく。放置すると、汚れが再付着する可能性があります。高圧洗浄なら汚れた水まで吹き飛ばしてくれますから、簡単にお手入れできるでしょう。
ウッドデッキのお手入れ
エクステリアを彩ったり活用の幅を広げたりと人気のウッドデッキですが、定期的にメンテナンスをしないと「ツヤがなくなった」「カビが生えた」といったトラブルが生じやすいところでもあります。
ウッドデッキの素材は、大きく「天然木」と「人工木」に分けられますが、お手入れの方法は若干異なります。
天然木のお手入れ
繊細な素材が特徴の天然木の場合、砂埃や泥などがひび割れ・腐敗の原因になることがあります。日常的に、ほうきで砂埃や泥を掃くようにしましょう。拭き掃除をする際は、固く絞った雑巾で木目に逆らわないことが大切です。
全体を水で洗うことも可能ですが、できるだけ天気の良い日を選びしっかり乾燥させるようにしましょう。乾きが不十分だと、カビやコケが増殖したり色落ちしたりすることもあります。
なお、使用する素材によってもお手入れ方法が異なることもあります。詳しくは、施工店に相談しましょう。
人工木のお手入れ
人工木は天然木よりも扱いは難しくないですが、手入れをしないと腐食や色落ちなどの原因になります。定期的にメンテナンスを行いましょう。
日常のお手入れは掃き掃除で十分。泥汚れには、水で濡らしたやわらかいブラシやモップで落とします。その際、木目に沿ってこするのがポイントです。素材によっては中性洗剤も使えますから、食べ物を落とした跡などの油汚れにもスポンジやモップなどで、きれいに落ちるでしょう。
なお、高圧洗浄は塗膜を痛めることもありますので、あまり使わないことをおすすめします。
1~2年おきに塗装も忘れずに
外の過酷な環境にあるウッドデッキは、紫外線による色あせなどにより経年劣化が生じます。とりわけ天然木は色あせが生じやすいため、年に一度を目安に塗り替えするようにしましょう。人工木も、最低でも2年には1回は再塗装が必要です。
塗料は、木材保護専用の塗料を用います。ハケで二度塗りすることにより、色ムラが目立たずきれいに塗装できます。
まとめ
エクステリアの美しさを保つには、日々のメンテナンスがとても重要です。こまめにお手入れすることで、いつまでもきれいな環境をつくりやすくなります。
とはいえ、経年劣化は避けられませんから、数年から十数年に一度はプロによるメンテナンスも必要です。メンテナンス方法によっては、素人では難しいこともありますので、気になることがあれば、サンキホームまでお気軽にご相談ください。