エクステリアに調和する表札デザインの選び方
2021.04.16更新
庭や外壁とともに、「表札」もエクステリアでこだわりたいアイテムの一つです。初めて来訪する方なら誰もが目にするものですし、表札の素材や書体から「どんな人が暮らしているのか」と家主の個性をイメージさせる役割も果たします。
オリジナリティのある表札を掲げたい方に、その素材や形状など選ぶポイントをお伝えします。
多様化する表札の材質
表札に使われる素材として、以前は木製や石製が主流でしたが、最近は金属製、ガラス、アクリル、陶器など多様な商品が登場しています。素材の特徴を知ることも、表札選びのポイントの一つです。
木製
ヒノキ、ケヤキ、白木などの木材を成型した木製の表札は、独特の味わいを楽しめることで人気があります。和風の家はもちろん、洋風の家でもデザインによっては馴染むこともポイントでしょう。
ほかの素材と比べて耐久性に劣るため、雨や紫外線の影響を受けにくいところなど、飾る場所が限られることが注意点。こまめに手入れしながら長く使い続けることで、年季の入った味わい深い表札になるのも楽しみでしょう。
石製
石の表面に文字を掘ってペイントして仕上げる、最もポピュラーな素材です。御影石や大理石などがよく使われます。素材の色も豊富ですし、模様をそのまま活かした表札も作れます。
石材の特徴は、耐久性が高く、お手入れも簡単なこと。水洗いもできますし、ブラシでこすっても傷つきにくいです。なお、設置の際は落下防止措置が必要になります。
金属(ステンレス)
金属製の表札は、スタイリッシュなデザインや洗練されたモダンな雰囲気の家にマッチする素材です。素材自体の色を生かしても良いですし、ペイントをしてオリジナリティのある表札にしても映えます。
ステンレスが多いものの、最近はロートアイアンの切り文字表札も人気があります。ただし、ステンレス以外の金属はサビに注意。サビが雨水で流れ、壁や床材に跡が残ることもあるので、日々の手入れが大切です。
ガラス製
透明感があり、おしゃれに演出しやすいガラスの表札。壁の色を活かしたデザインも可能です。
ガラスは色褪せしにくい素材ですから、変色や経年劣化に優れています。その一方で、衝撃に弱く、強い力がかかると割れて飛び散る可能性もあるので、取り扱いには注意したいところです。
文字にホコリがたまるなど汚れが目立つこともありますから、こまめな掃除を心がけましょう。
アクリル
アクリルは、ガラスより強度があるため衝撃に強く、比較的に安価に作れることから人気のある素材です。ガラスよりも高い透明度を持ちながら、軽量で設置しやすいことも特徴でしょう。
耐候性にも優れていますが、経年劣化により変色することがあります。
表札の形状とサイズ
表札の形も長方形だけでなく、円形や切り文字型、不規則な形状のものまで多様なデザインがあります。サイズは基本的に、設置場所に合わせて決めることが大切。門柱、玄関扉、外構の壁、ポストなどに設置できるサイズと、外から見えやすい大きさを検討して決めましょう。
表札の形状で一般的なのは、スクエア型(長方形や正方形)です。門柱や玄関の横、ポスト、外構の壁など、さまざま場所に設置でき、サイズも多種多様です。
おしゃれに演出したい方に人気なのが、ラウンド型。角を丸く削った形状の表札で、楕円形や円形タイプなど、かわいらしいデザインが定評です。
こだわり派の方には、金属素材を使った切り文字型の表札もおすすめ。ポストや低い門柱の上、門扉などに設置しているケースがよく見られます。
そのほかにも、おしゃれなカフェテリアに飾られた看板のような、不規則な形状の木製表札なども、オリジナリティが表現できます。
エクステリアデザインから表札を選ぶポイント
表札のデザインを選ぶときは、そこに住む人の個性を表現したものであることに加え、住まいのデザインに適しているかも、おしゃれに演出するポイントになります。
住まいのデザイン別に、どんな表札を選ぶとマッチするのか考えてみましょう。
和風の家には木製か石製が馴染む
古民家風の家や、和モダンな家には、昔ながらの木製の表札がマッチします。縦長の長方形に習字で名前が書かれた表札は、歳を追うごとに味が出て、住まいの雰囲気に合うでしょう。
また、大理石や御影石など天然石の表札も重厚な雰囲気を漂わせ人気があります。
洋風の家に石製や金属の表札もピッタリ
北欧風の家やカントリー調の家にも、木製や石製の表札がマッチしますが、形状はラウンド型にして個性を表現すると、ナチュラルで温かみのある表札に見えます。
また、ロートアイアンなど金属製の切り文字表札だと高級感を演出できますし、家のデザインによっては陶磁器やタイルの表札でも似合うでしょう。
シンプルな家には金属製やアクリルで洗練された印象を
クールでシャープな印象の家なら、表札も洗練されたデザインで飾りたいところです。雰囲気を際立たせる、ステンレスやアルミなど金属製の表札はいかがでしょう?
また、アクリルやガラスだと透明感があってクリアなイメージを与えられ、洗練さを強調したい方にピッタリです。
設置場所による表札の注意点
表札選びには、それを設置する場所との相性も考慮したいポイントの一つです。
たとえば、木製の表札は水や紫外線に弱いという弱点がありますから、直射日光や雨にあたりにくい玄関の軒先に設置するなど、高温多湿な条件を避けるのが長持ちさせるポイントになります。
また、設置場所の材質にあわせることも大切です。コンクリートの門柱などに設置する際は、電動ドリルなどで穴を開け、接着剤をつけて表札を埋め込むといった、道具も必要になります。意外と見落としがちなので、確認しておきましょう。
ガラスやアクリルの表札を使う場合は、設置場所の色にも配慮したいところ。白の門柱に飾るガラスの表札に白文字で名前を書くなど、近づいても読みづらい表札は意味を成しません。背景と表札や文字の色が同化するデザインは、避けたいところです。
まとめ
表札は、その自体のデザインだけで選ぶのではなく、エクステリア全体のバランスを見ながら選ぶことも大切です。
基本的には、建物や外観の色や雰囲気にあわせることで統一感が生まれますが、それにこだわり過ぎると、まわりに溶け込み過ぎて目立たない表札になる可能性もあります。表札の目的は「自分の家だとわからせること」です。目立たず、かつ目立ち過ぎないデザインこそが、住まいにピッタリな表札ともいえるでしょう。