省エネリフォームで快適な住空間を取り戻すポイント
2020.11.06更新
環境にやさしく快適な住まいを目指して、リフォーム業界でも「省エネ」をキーワードにした家づくりに取り組む企業が増えています。
省エネリフォームは、温暖化問題などの環境対策になるのはもちろん、住む人の健康や家計にもやさしい住まいを実現するということでもあります。今回は省エネリフォームのメリットや、省エネ性能を高めるためのポイントを紹介しましょう。
省エネリフォームを実施するメリット
省エネリフォームによって得られるメリットは、電気代などの光熱費が抑えられるのはもちろん、今の家より快適な住空間の実現や、健康的な暮らしを手に入れやすいといったことも挙げられます。
また、省エネリフォームは国や自治体などから補助金が得られるという点も、魅力の一つでしょう。
快適な住空間の創造
築年数の古い家では、「エアコンをつけても暑い(または寒い)」「外からの隙間風を感じる」といったことがあります。これは、現代の住宅基準より断熱性や気密性が低いことが原因です。
省エネリフォームでは、断熱性や気密性を高める工事を実施することで、外気温の影響を受けにくい住環境を目指します。これにより、一年を通して快適な空間を実現できるとともに、エアコンなどの空調を効率的に使えるようになり省エネにつながります。
健康を維持しやすい
省エネリフォームでは、気密性を高める一方で高性能な換気システムを採用することにより、室内の空気をきれいに保つことも目的としています。リフォームすることでアレルギーなども出にくくなり、健康的な暮らしを実現しやすくなります。
また、家全体の断熱性が高まることで部屋ごとの温度差が低減することも、省エネリフォームの特徴。温度差によって生じるヒートショックなどの防止にもつながります。
住まいの健康も守りやすい
断熱性や気密性の低い家は、結露やカビが生じやすいことも課題の一つです。これが影響を与えるのは、人の体だけでなく、家にも同じことがいえます。特に結露は、壁の内部や床下などに染み込んで腐食させ、建物の強度に影響することがあるのです。
断熱性や気密性を高める省エネリフォームを行えば結露やカビの発生を抑えられるとともに、建物の腐食や劣化を防ぎ、その結果、家を長持ちさせることにもつながります。
国や自治体から補助金が受けられる
一定の条件を満たす省エネリフォームを行えば、国や地方自治体などから補助金や減税制度が受けられます。ここで、2020年度の補助金制度の一例を紹介しましょう。
・高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業
高性能な断熱材や断熱改修を実施すると、最大120万円(戸建住宅一戸あたり)の国の補助金が交付されます。
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
省エネ性や耐震性を強化し、維持管理しやすい住まいにリフォームする場合、100~300万円(戸建住宅一戸あたり)の国の補助金が交付されます。
・地域型住宅グリーン化事業
木造住宅で、省エネ性能などに優れた住宅に改修すると、50~140万円(戸建住宅一戸あたり)の補助金が交付されます。
このほか、自治体でも補助金制度を用意しているところもあります。なお、補助金は併用できない場合もありますので、興味のある方はホームページなどで調べてみましょう。
省エネリフォームを実現するには
これまでにも述べてきたとおり、省エネリフォームでは断熱性と気密性を高めることが重要です。このほかにも、設備を改善する方法や日射や自然風などを活用する方法もあり、リフォームする際のポイントになってくるでしょう。
断熱性・気密性を高める
省エネリフォームでは、壁や屋根、床などの断熱性と気密性を高め、部屋の温度が外に伝わりにくい環境をつくります。
木造住宅で断熱性能を高める方法として、大きく「外断熱」と「充填断熱」の2つがあります。外断熱は、外壁の内部に断熱材を追加して建物を丸ごと断熱するという方法。結露の発生も予防できて断熱効果は抜群ですが、工事が大掛かりになるため時間とコストがかかります。これに対して充填断熱は、既存住宅の内装に断熱材を吹き付けて断熱効果を高めるという方法です。複雑な構造の住宅でも細かい部分の隙間まで解消できるため気密性も高まりますし、工期も短く外断熱よりも手軽にできます。
また、窓やドアなどの開口部に工夫することも大切です。断熱窓やサッシに交換したり、二重窓にしたりすることで室内の温度が外に伝わりにくい構造にリフォームします。
設備改修で省エネ性能を高める
エアコンなどの空調設備に加え、高効率な換気設備や照明設備を採用することで、住まいの省エネ性能を高めます。
換気設備は、高効率ファンへの取り換えやダクト、外部フードなどの取り換えによって省エネ性能は各段と向上しますし、照明設備はLEDへの交換、調光・人感センサー付き機器の採用なども効果を発揮します。
このほか、いま使っている家電の買い替えも省エネ効果を高める上で重要です。エアコンや照明器具に加え、冷蔵庫やテレビも家庭で消費電力の高い設備ですから、エネルギー消費効率の良い商品を意識して選びましょう。
日射や自然風をコントロールする
日射も、消費エネルギーに影響を与える一因です。たとえば窓の位置も、冬は日差しを取り入れやすく、夏は遮るように工夫することで室温をコントロールでき、エアコンの稼働を抑えられます。また、昼間は明るい空間になるようリフォームすることで照明の使用も少なくなるでしょう。
自然風のコントロールとは、風通しの良い室内にすること。間取りを変更して風の通りやすい道をつくるといった工夫を施すことで、夏でもエアコンを使わず快適な室内環境を実現します。
まとめ
省エネリフォームは環境にやさしいことはもちろん、人にも家にもやさしい快適な住空間を提供するものです。どのようなリフォームプランが効果的かは、家の状態や周辺環境など、さまざまな要因によって異なりますから、専門家の意見を聞くのが確実でしょう。
サンキホームでは、手軽にできる充填断熱から大規模な工事まで、住まいの状態やお困りごとにあわせて適切な省エネリフォームをご提案しています。相談できる相手をお探しの方は、お気軽に当社までお問い合わせください。