外構工事の予算はどれくらい?目安の工事費用をチェック!
2021.02.05更新
家づくりの予算を検討するとき、意外と忘れがちな項目の一つに「外構工事の工事費用」があります。
外構工事には、門まわりやフェンス、ガレージ、庭や植栽など、さまざまな工事があるため、あらかじめ予算を立てておかないと実現できない場合も。
そこで今回は、外構工事にかかるおおまかな予算の目安や、場所ごとの概算など、外構工事にかかる費用について考えてみましょう。
外構工事の種類
外構工事は、その家に住む方の好みやデザイン、予算などによって行う工事内容は異なります。多くの住まいに必要な外構工事として、「門まわり」「フェンス」「駐車スペース」「庭(植栽)」などがあるでしょう。
・門まわり
門柱と門扉を設置。大きさ、木製・アルミ製・樹脂などの素材、開閉方法などによって費用が変わります。
・フェンス
フェンスには、敷地の境界を明確にするとともに、プライバシーを確保する役割があります。素材やデザインによって、工事費用が異なります。
・カーポート
風雨や紫外線から愛車を守るため、カーポートを設ける方も多いです。カーポートを設けない場合でも、駐車スペースの敷地を工事する必要があります。
・庭
芝生を植える、家庭菜園のスペースにする、シンボルツリーなど植栽をするなど、使い方によって工事費用は大きく異なります。
このほか、好みに応じて「テラス」「玄関アプローチ」「照明」「物置」などの設置も、外構工事に含まれます。
外構工事費の目安
新築住宅を建てる場合の外構工事の費用は、「住宅本体価格の10%」が目安と一般的にいわれます。仮に、住宅本体価格が2,500万円だとすれば、外構工事の費用は約250万円ということです。
また、工事費用は広さによっても異なります。工事業者のなかには、「1m2あたり1万円」といった目安を掲げるところもあるようです。
とはいえ、エクステリアへの要望や敷地条件、工事内容、資材の量、施工の手間など、さまざまな要因で工事費用は変わり一概にはいえませんから、あくまでも参考にしましょう。
外構デザインの種類によっても予算は異なる
外構全体のデザインスタイルが異なれば、工事費用も当然異なります。
外構デザインは、「オープンスタイル」「クローズスタイル」「セミクローズスタイル」の3種類に大きくわけられます。それぞれの目安の費用について紹介しましょう。
・オープンスタイル
塀や門などを設けず開放的なエクステリアデザインのことをオープンスタイルといいます。工事内容は、門柱や表札、敷地境界にフェンスで囲うくらいで使用する建材が少なく、費用も50~100万円くらいと割安です(施工面積や使用素材によります)。
・クローズスタイル
堀や柵、生垣などで建物の周囲を囲うエクステリアデザイン。隣地との境界が明確にできるとともに、プライバシーを確保しやすい形です。建材を多く使用すること、それに伴い人件費もかかるため工事費用はオープンスタイルより高く、150~300万円くらいが目安です(施工面積や使用素材によります)。
・セミクローズスタイル
門まわりや塀を低くし、目隠しフェンスなどで囲ったセミクローズスタイルは、プライバシーを守りながら開放感を演出できるとして、人気が高まっているエクステリアデザインです。費用は100~200万円くらいで、オープンスタイルとクローズスタイルの間くらいです(施工面積や使用素材によります)。
場所別に見るおおまかな工事費用
全体的な外構工事費の目安はこれまでお伝えした通りですが、たとえば「門まわりだけをリニューアルしたい」など部分的にかかる費用は、どれくらいなのでしょうか。場所ごとに、おおまかな目安をお伝えします。
門まわり
住まいの「顔」ともいえる門まわりは、デザインにこだわりたい方も多いでしょう。門まわりの工事には、門扉やポスト、表札などの取り付け費用をまとめて、約15~30万円が相場です。なお、扉や塀の材質や開閉方法などによっても異なり、金属製で両開きスタイルの門だとこれより高くなる傾向があります。
塀・フェンス
クローズスタイルの外構にみられる塀は、その高さや全長などによって工事費用が異なります。一般的な住宅の場合、コンクリートで作る塀囲いの工事費用は、50~100万円くらいが目安です。
塀ではなくフェンスで囲う住まいを、最近はよく見かけるようになりました。風通しも良く開放感があることから、フェンスを採用される方も多いです。予算的にも塀より安いというのもフェンスの魅力。だいたい40~50万円が目安です。
カーポート
駐車スペースに柱と屋根を設けたカーポート。1台分であれば40~50万円くらいで設置できますが、2台分だと50万円以上になります。車の間に区切りを設けたり、縁石を設置したりすれば100万円近くになることも。
庭・植栽
庭は、そのデザインによって工事費用がピンキリです。芝生を敷くくらいの単純な工事であれば1m2あたり1万円くらい。植栽を設けると一式で約5~10万円で、庭石やシンボルツリーを設ける工事になると総額で50万円以上に。さらに、庭全体を工事するとなれば100万円以上になることもあります。
ウッドデッキ・テラス
第2のリビングとして、ウッドデッキやテラスを設ける住まいも人気があります。広さにもよりますが、大まかには30~50万くらいが目安。屋根を設けると、プラスで10~20万円くらい追加されます。
また、床の材質によっても費用が異なり、タイルよりも木材の方が割高になる傾向があります。
玄関アプローチ
門から玄関までのあいだに距離がある家なら、砂利や石材などでアプローチを設けたいところです。工事費用は、距離や素材、デザインなどによって変わりますが、簡易的に砂利や石材を敷き詰めた玄関アプローチであれば10~15万円程度、グレードの高い石材を使用すると30~60万円くらいになります。
照明
門まわりに明かりを灯す照明。雰囲気をつくるだけでなく、安全性や防犯性を高めるうえでも、照明は役立ちます。照明単体の費用に加え、配線や電気工事などの費用も含めると、約20万円が相場でしょう。
外構工事の費用を抑えるには?
外構工事のトータル価格は数百万円になるため、「できるだけ費用を抑えたい」という方も多いのではないでしょうか。
先ほどお伝えした通り、オープンスタイルのエクステリアにしたり、単価の安い素材を選んだりすることで、コストを抑えることも可能です。ただし、デザインなどの「こだわり」を実現できないことがあるかもしれません。
それを避けたいのであれば、「自分でやれることは、自分で工事する」というのも一手です。ホームセンターに行くと、芝生やレンガ、植栽などDIYでつくれる商品もたくさん販売されています。モノづくりが好きな人のなかには、ウッドデッキを自分で施工する方もいらっしゃるようです。そこまではできない方でも、自分でできる範囲は業者に頼らずつくることで、費用を抑えることにつながるでしょう。
まとめ
外構工事も、ある程度のまとまった費用が必要です。特に、注文住宅を考えている方は、外構工事の費用もあらかじめ知っておくことにより、予算オーバーを防げたり理想の外構工事を計画しやすくなったりします。
理想のエクステリア空間を実現するためにも、しっかり計画を立ててから工事を進めましょう。