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エクステリア・リフォームコラム

バリアフリーリフォームを行うときに押さえるべきポイント

2018.04.13更新

家族にとって最適な住まいのあり方は、常に一定とは限りません。

若い頃は特に不便を感じなかった階段の上り下りやちょっとした段差の乗り越えなども、加齢によって体が衰えれば大きな負担になります。

高齢者だけでなく、まだ体が十分に成長しきっていない子どもや、身体にハンディキャップを抱えた家族にとっては、部屋のちょっとした構造が思わぬ危険を招くこともあります。

 

そうした住まいの不便・危険性を取り除くのに有効なのが「バリアフリーリフォーム」です。今回は、家をバリアフリーにするためには一体どのような点に気をつけたら良いのかをお伝えします。

 

バリアフリーリフォームを行うときの全体的なポイント

第一に、高齢者・障害者・子どもなど、身体能力に制限がある方にとって使いやすい家になっているかという点に注意しなければなりません。

 

具体的には、家全体から段差を可能な限り排除し、移動しづらい場所には手すりを設置するといった方法が考えられます。これだけでもすべての人にとって、住まいの利便性は大きく向上するはずです。

 

さらに、場所によらず床は可能な限り滑りにくい材質のものに変更した方が良いでしょう。

特に高齢者の場合、思わぬ転倒は命取りにもなりかねません。利便性だけでなく、安全性をいかに確保するかはバリアフリーリフォームにおいて重要なポイントになります。

 

浴室のバリアフリーの場合

浴室は床が濡れていることが多いため、室内でも特に転倒の危険が高い場所です。

「脱衣所と浴室の段差をなくす」「水はけがよく滑りにくい床材にする」といったリフォームで安全性を高めておくべきです。加えて、「浴槽をまたぎやすい高さのものに替える」、「各所に手すりを設置する」といった方法も有効です。

 

浴室のバリアフリーリフォームではヒートショック対策を忘れてはいけません。

ヒートショックとは、周囲の急激な温度変化により血圧が急変し、脳卒中・心筋梗塞といった症状が起こりやすくなる現象のことで、特に冬場に高齢者に多く発生することが特徴です。裸になる浴室はヒートショックが起こりやすいので、浴室暖房乾燥機の設置や断熱化などの対策は欠かせません。

 

トイレのバリアフリーの場合

トイレも浴室と並んでヒートショックを起こしやすい場所なので、暖房を設置しておくと良いでしょう。

さらに、車椅子での移動や介護が必要になることも想定して出入り口や内部を広めにしておくことをおすすめします。高齢になるとトイレが近くなるため、寝室から近い距離にあると行き来が楽になります。

 

玄関のバリアフリーの場合

高齢者が靴を履き替えるときの負担を考えると、玄関にはベンチや椅子など腰かけられる設備を設置した方が良いですね。収納も腰や膝を曲げずに使える高さのものに替えると便利です。

玄関と室内の高さが完全にフラットなつくりになっていれば、転倒するリスクも大きく低減します。

 

階段のバリアフリーの場合

階段は段差を20cm以下、踏み板の広さは25cm以上にすると高齢者でも上り下りしやすくなります。手すりはもちろん、フットライトがあると足元が明るくなり安全です。

場合によっては階段の替わりにホームエレベーターを設置してもいいでしょう。

 

また、途中に広い踊り場を設け、90~180度方向転換するようにしておけばもし転倒しても大きなケガにつながるのを防ぐことができます。

 

リビングのバリアフリーの場合

リビングのバリアフリーリフォームは単体の部屋として考えるよりも、寝室とセットで考えた方が良いでしょう。具体的には、リビングと寝室を隣接させて、直接行き来できるように間取りを変更する方法があります。高齢になり体が衰えても、寝室からリビングに移動しやすくなるため、日常的な負担が軽減できます。

 

まとめ

バリアフリーリフォームは、場所によらず室内のさまざまな「バリア」をなくし、身体機能が限られた家族にとっても快適に過ごせる空間をつくり出すのがポイントです。

 

仮に現在そうした家族がいなかったとしても、人間誰しも加齢とともに体の機能は衰えていきます。いざ体が衰えてから慌てて準備するよりもあらかじめバリアフリーリフォームを進めておいた方が、より早い段階から利便性・安全性の高い暮らしを手に入れることができます。