塩害や飛砂から家を守るエクステリアのポイント
2022.08.18更新
塩害や飛砂から大切な家を守るには、住まいの設計段階から対策を考えることが重要です。特にエクステリアは、敷地や建物内に潮や砂が入らないよう守ってくれますから、しっかり検討することをおすすめします。
具体的に、どのような対策が考えられるか、一例を紹介しましょう。
海側の敷地を塀で覆う
一般的に玄関や門は、南側に設置するのが良いとされます。開口部を南側に設けることで日当りがよくなり、冬でも暖かくなるのが、その理由です。しかし、湘南地域は南側に海があるため、開口部を設けると塩害や飛砂の影響を受けやすくなります。
土地の形状や接道などにもよりますが、できれば海側の敷地はコンクリート塀で囲うなど、潮や砂が侵入しにくいレイアウトにすることも対策の一つです。
塩害に強い木を植栽する
コンクリート塀ではなく、植栽で囲うのも一手でしょう。高い樹木を植えれば、潮や砂の浸入を防ぎやすくなります。
ただし、樹木のなかには塩害の影響を受けやすい品種もあります。多くの植物は、大量の潮が付着すると脱水状態に陥り、変色したり枯れたりすることがあります。植樹する際には、塩害に強いといわれる樹木を選ぶことが大切です。
塩害に強い樹木とは、海辺に自生している木です。湘南エリアだと、江の島をはじめ海辺でも元気に育っている木がたくさんあります。庭に植樹するのであれば、イヌツゲ、サザンカ、ヒイラギモクセイ、オリーブなどが塩害に強いとされる樹木です。
なお、これらの樹木でも手入れをしなければ枯れてしまうこともあります。特に、強風や台風が過ぎ去った後は、水をかけて潮や砂を洗い流しましょう。
玄関前などに水栓を設置する
敷地の周りにどれだけ対策をしても、小さな粒子の浸入を防ぐには限界があります。基本的には、日常的に付着した潮や砂をこまめに洗い流すことが、住まいを守るポイントです。
そこで役に立つのが、水栓の数や位置。建物や車などにホースで水をかけたり、ブラシでこすったりと清掃するときに、水栓が近くにあると重宝します。
玄関前に設置すれば、海で遊んだ後でも水栓できれいに洗い流して、家のなかに砂汚れを持ち込まないという利点もあります。
サンルームを設置する
サンルームを設置している家も、湘南ではよく見かけます。オシャレな外観で湘南らしい家ともいえますが、生活する上で塩害や飛砂対策にも有効です。
たとえば、洗濯物を干すとき、潮や砂が付着しないのはもちろん、強風や雨の日でも乾かせるというメリットもあります。サンルームとつながっている部屋なら、潮や砂を気にせず窓を開けられ、開放的な生活が送れるでしょう。
ガレージを設置する
湘南エリアでは、強風や台風の後に洗車をする車の列がガソリンスタンドの前にできるという光景が、よく見られます。カーポートだけでは、潮や砂から愛車を守れないのです。
敷地の広さや予算などにもよりますが、ガレージを設置すると愛車やバイク、自転車なども守りやすくなります。