高断熱・高気密って何?快適な住空間づくりに必須のポイント
2021.07.09更新
これから家をリフォームする人にとって、悩ましいのが住宅の断熱性と気密性。
近年は高断熱・高気密という言葉を耳にする機会は多いかと思いますが、高断熱・高気密の家には、どんなメリットがあるのでしょうか?
「高断熱・高気密の工事をした方が良いの?」「断熱性能や気密性を高めるよりも、内装や家具にこだわった方が良いのでは?」と思っている人に向けて、健康的な住空間づくりに必須の高気密・高断熱化についてお伝えします。
■高断熱、高気密とは?
高断熱化とは、壁の隙間などに断熱材を入れる工事のこと。熱くなったり冷たくなったりしづらい断熱材で家を囲むことで外の熱が中に伝わるのを防ぎ、中の熱が外に逃げないように遮断します。
一方、住宅の高気密化とは家の隙間をなくすこと。天井や床下、壁の中など一般的には隙間があいている部分も埋めてしまいます。簡単にいうと、家中の隙間をふさいで風通しを極限まで悪くするのが高気密化です。風や湿気を通さないテープやシートなどを使って、最大限気密性を高めます。どちらもリフォームで後から追加できる工事です。
■高断熱、高気密でないとどうなるの?
高断熱、高気密のメリットをご紹介する前に、高断熱・高気密化工事をしないとどんなデメリットがあるのか知っておきましょう。
一番大きなデメリットは結露です。断熱性と機密性が低い家は家のあちこちで温度差ができやすく、季節を問わず結露しやすくなります。窓ガラスの表面に付く水滴程度ならともかく、問題は家の内部に発生する結露。日本の住宅はほとんどが木造なので、目に見えない柱や躯体に結露が発生すると、最悪の場合、木材が腐食してしまいます。
木材が腐る湿度と温度だとカビや雑菌も繁殖するため、健康にもよくありません。リフォーム後数十年住み続けることを考えれば、高断熱、高気密化して壁内結露を防ぐのは快適な住空間づくりの必須事項といえるでしょう。
■高断熱・高気密化リフォームをするメリット
家を高断熱化すると、一年を通して室内の気温を一定に保てます。キッチンとリビング、リビングと廊下、廊下とトイレ、浴室の温度差がなければ結露は発生しづらいです。また、家を高気密化すると空気が逃げない分、冷暖房の効率も良くなります。
高気密化したら息苦しくなるのでは?と不安に思う人もいますよね。しかし、余計な空気の逃げ道をふさぐと空気の通り道が固定され、スムーズに換気できるようになります。湿気が一箇所に留まらなければ、壁内結露も発生しません。
エアコンや暖房に使う電気代も節約できて結露も防げる高断熱・高気密化は、リフォームするならぜひやっておきたい工事です。